スタッフのらくがき帳

ショパンとリスト(第2回)         香田です!

ショパンはマリアから婚約破棄されて以後、

ポトツカ伯爵夫人という、ええとこの人妻に密かな思いを寄せる。

 

が、ダイレクトに告ることなどコイツにはできない。

 

有名なピアノ練習曲「子犬のワルツ」を夫人にプレゼントしたりしている。

 

これも単なるボクの想像だが、多分夫人がサロンに愛犬を連れてきたんだろう。

 

「あらあらダメよ、ショコラちゃん。ショパンさんのお洋服におしっこしちゃ」

などといったエピソードがあったに違いない。

 

子犬のワルツは、

「ボクもめっちゃ犬好きなんですぅ、とりあえず犬友達からお願いしまぁす!」

 

というショパンなりの姑息な手段にちがいない。

 

だが、またしてもコイツの恋は、今回もただの妄想に終わったようだ。

 

ショパンの場合、女性に対してかなりアプローチはするのだが、

あまりに間接的すぎるので、つねに『いい人』で終わってしまう。

 

彼は生涯20以上のノクターン(夜想曲)を作曲している。

中でも8番や13番は、彼が到達した至高の境地と言える。

テクニック的にもこれらは結構むつかしい。

 

日本でもっとも有名なノクターン(夜想曲)2番 変ホ長調は、

当時社交界で美人の誉れ高かったカミ―ユ・プレイエル夫人に贈呈されたが、

実はこの作品の最初の何小節かを先に述べたマリアへの手紙に

書いたりしている。

 

ボクはこの作品もやはり恋愛が少し絡んでいるのだと思う。

 

このノクターン2番は、いかにも女性が好みそうな

ロマンティックな旋律の主題部分が繰り返し登場する。

 

その反面、彼の作品の中ではかなり簡単な部類に入る。

 

小学校高学年くらいなら、たぶん弾けるんじゃないかと思う。

 

この『誰でも弾ける』部分に、ショパンの恋愛戦略があったと考えるのだ。

 

『ショパンさん、この前いただいた曲、わたくし練習しましたの。

 一度レッスンしていただきたいの。よくって?』

 

これがリストの作曲するようなピアノ曲なら、おいそれとは弾けない。

 

ショパンはノクターン第2番を、

意図的にめちゃめちゃ簡単に作ったのではないか?

 

『ピアノの詩人』と呼ばれた彼が『わざわざ作った曲』を

『弾けるようになった』から、当の作曲者に聴かせたくなるのだ。

 

だからこそ『誰でもすぐに弾ける曲』をプレゼントして

何らかのキッカケづくりをしようとしたと思うのだ。

 

だが音楽史の中で、カミ―ユさんとショパンの恋バナは

全く登場しない。

 

またしても『いい人』で終わったんですね、ショパン君!

2013年07月12日 | カテゴリー:スタッフのらくがき帳

« ショパンとリスト(第1回)       香田です!    ショパンとリスト(第3回)             香田です! »

コメント